フジバカマ(藤袴)

和ハーブ

藤袴の基本情報

キク科ヒヨドリバナ属の多年草です。

薬草として大陸から渡ってきたものが日本で野生化した帰化植物。

原産は中国。

花の色は、藤色というよりも淡いピンクですね。白もあります。

薬草としての効能

フジバカマは万葉の時代から親しまれてきた、秋の七草の一つです。

全草を乾燥させたものは生薬となります。


天日干しにすることで桜餅の葉のような芳香が出る

生薬にする場合は、長時間煎じないことがポイント

芳香成分によって食欲を誘います。

つぼみがついた時に全草を採取して乾燥させた生薬名は「蘭草(ランソウ)」です


体内に溜まった余分な水分を取り除く働きがあるそうです。

利尿、通経や黄疸、腎炎などで体にむくみがある場合には、煎じて食間に服用します。

糖尿病の予防と治療にも効能があります。

また、香りがよいので浴湯料としても利用します。

香り

前述のように藤袴の別名は生薬名は蘭草(らんそう)、香草(こうそう)とも呼ばれます。

現在流通している花苗では、それほど香りを感じませんが、

乾燥させると、香りが際立つそうです。

中国では香りの良い花に「蘭」の字を当てていたようです。

またフジバカマの香りには邪気を払う力があり、蘭のように高貴な花とされていたのかもしれません。


お湯を注いだら、あまり長く置かずに注ぐのがおすすめです。

アサギマダラとの関係

アサギマダラという蝶がフジバカマに集まるという話は有名です。

アサギマダラの名前の由来は、浅葱色(水色)のまだら模様があるから。

私はまだ水色のアサギマダラは見たことがなく、白黒オレンジの印象です。

季節によって北から南へと長距離を移動することから「旅する蝶々」とも呼ばれます。

その飛距離は1000km以上とも、2000km以上とも言われています。

アサギマダラがフジバカマを好む理由は、その香り成分であるクマリンや

ピロリジジンアルカロイドが雄のフェロモン生成に必要だからとか言われています。


アサギマダラを呼ぶために庭で育てるというかたはかなりいらっしゃるようです。

庭に美しい蝶がきたら楽しいですものね。

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